書籍紹介「幕末の農兵」

2017年12月の例会でご講演されました樋口雅彦先生が、現代書館より『幕末の農兵』を上梓されました。ご講演を聴かれた方は、より深くご講演内容を理解でき、残念ながら聞き逃したという方は、この本で疑似体験を楽しめる1冊です。

タイトル:幕末の農兵
著者:樋口 雅彦
出版:現代書館
刊行:
定価:2300円+税
四六判 上製 208頁
ISBN978-4-7684-5825-9

 

それまで軍事とは無縁だった農民たちが、幕府や藩によって兵士に仕立て上げられたのが、幕末の農兵である。奇兵隊など庶民を含んだ諸隊についての研究はあるが、概説書は皆無。江戸時代の原則であった兵農分離を打破して登場した農兵は、全国の諸藩や各地域で、時を同じくして生まれている。その背景には、西洋列強による軍事的脅威、幕藩体制の動揺によって引き起こされた一揆や内乱という内憂外患があった。やがて封建制や身分制は解体され、日本は近代国家へと脱皮するが、その過渡期に誕生した農兵は、一般民衆に、身をもって国家の一員であることを体験させ、初めて「国民」としての自覚をもたらしたのかもしれない。本書は、日本各地の農兵の動向を網羅した農兵研究の嚆矢である。

この書籍は「日本銃砲史学会ニューズレターお試し号 書籍のお知らせ」で紹介されています。