書籍紹介「かちがらす」

 会員の植松三十里さんが佐賀新聞で連載していた『かちがらす』が、単行本としてまとまり小学館より発売されています。
 『かちがらす』は、佐賀藩主・鍋島直正の半生を描いた歴史小説。直正は、藩主でありながらも反射炉など西洋技術を取り入ることに積極的で、日本の銃砲史上無視できない存在です。直正のことを知るのに最適な本だといえるでしょう。

タイトル:かちがらす
発行:小学館
発売日:2018年2月22日
定価:1925円(税込)
ISBN9784093864930
四六判・320頁

〈 書籍の内容 〉
 維新の礎を作った佐賀藩主・鍋島直正の生涯
 若くして佐賀藩主となった鍋島直正。財政難に苦しむ藩は城の火事に遭うが、それをきっかけに藩の改革に取り組む。長崎警備を任されていた佐賀藩は、外国船の進入が増え、中国がアヘン戦争でイギリスに敗れたことに危機感を覚えた。
 軍事力で負けないように、直正は最新の大砲や銃、西洋流の船の建造を藩で行うための人材を登用した。耐火煉瓦を作っての反射炉の建設、鉄の鋳造、大砲の製造と、いくつもの難関を乗り越え成し遂げられた。三重津には、藩独自の海軍学校を設けた。
 また、息子の淳一郎にいち早く種痘を受けさせ、普及をうながした。
 藩主を16歳の直大に譲って隠居した直正は、〈日本を外国列強の属国にしない〉〈幕府側と討幕派との内乱を回避する〉という思いを、諸大名や公家に伝えていった。最新の軍事力を誇る佐賀藩は、幕府側・倒幕派ともに頼りにされる存在だった。
 欧米諸国が日本に開国を迫り、攘夷を叫ぶ諸藩が戦火を交える中、体調を崩しながらも、直正は徳川慶喜との会見に臨む。
 江川坦庵、田中久重、島津斉彬、井伊直弼、勝海舟、江藤新平……。幕末の名だたる人物と交流し、明治維新の礎を作った鍋島直正を描いた長編小説。

 文庫本も出版されています。文庫版下記リンクからご覧ください。