源正寺(北烏山寺町)巡り

源正寺とは
天水鉢が拝殿の軒下に二ツあり。天水(雨水)を受ける防火用水の桶から発達して、金属製(鉄もしくは青銅の鋳物)に変化した。

 八代将軍吉宗の治世下江戸の町に普及させた防火用水に始まる。ここ源正寺には深川の鋳物師太田近江大掾藤原正次が製作したものが一つ太田氏の名を陽鋳してあり、もう一つの天水鉢には田中氏と陽鋳されている。太田氏は釜屋六右衛門といい、「釜六」の名でしられる。田中氏は「釜七」の名で知られる鋳物屋であった。特に「釜六」は幕府の大砲造りに貢献した。

日本銃砲史学会 理事 峯田 元治