書籍紹介「たたら製鉄の技術論」

砂鉄という粉鉄鉱石を原料に使う「たたら製鉄」は世界でも非常にユニークな製鉄法で、溶けた銑鉄と鋼の塊をわずか30分で作る高速製鉄です。
製鉄法は6世紀後半にわが国に伝えられ、砂鉄を使った製鉄法としてわが国で独自に発展し、明治の中頃までの主要な製鉄法でした。1500年も昔からの人たちが、どのように砂鉄を吹飛ばないよう工夫したか、なぜたたら炉が箱型なのか、なぜ精巧な地下構造があるのか、天秤鞴などで送る脈動風の効果は何か、現代の溶鉱炉とあまりにも異なる「たたら製鉄」を科学的に解明した書です。
そして、粉鉄鉱石を使うたたら製鉄の原理を使ってカーボンニュートラルを実現するマイクロ波加熱高速銑鉄製造方法を紹介します。

タイトル:たたら製鉄の技術論 日本古来の鉄作りが現代によみがえる
著者:永田 和宏
発行:アグネ技術センター
刊行:2021年4月10日 初版1刷
定価:3,080円(本体価格 2,800円+税 10%)
ISBN 978-4-86707-004-8 C3057
A5判/250頁

この書籍は峯田理事の紹介です。